Train SimulatorでみるHSTの今
はじめに
HSTが続いて引退した2019年から2年と、時の流れの速さを感じます。
第一線こそ退いたHSTですが、2021年現在もまだまだ各地で活躍しています。今回はそんな「今のHST」に焦点を当てていきます。
全体の傾向として、客車が4両もしくは5両の短い編成が中心となったこと、
バリアフリー法適合のため、スライド式自動ドア化への改造が行われたこと
が挙げられます。
ScotRail
ScotRailのHSTは、「Inter 7 City」の愛称を持っています。スライド式の自動ドア化改造と塗装変更などの仕様変更がなされ、客車4両、もしくは5両で活躍中です。
主にEdinburgh/Glasgow~Stirling,Perth,Dundee,Aberdeen,Invernessを結ぶ長距離運用で使用されています。
このHSTは、同区間で運行していた気動車を置き換えました。置き換えられた車両は、NorthernやEast Midland Railwayに転属しています。
Great Westen Railway
先述の通り、2019年5月をもってロンドン乗り入れ運用からは引退しました。しかし、自動ドア化改造を行った短縮編成の"Castle HST"が活躍中です。
Sprinter系列の気動車に交じって、 主に西部のDevonやCornwallで運行されています。
Cross Country
XCでの運用は、2019年以前と特には変わっていないようです。こちらもGWR等と同じく自動ドア化改造が施されています。しばらくは新車の導入予定もないため、まだまだ活躍が期待できそうです。2020年末には元LNERのパワーカー2両もXCに転属しています。
East Midland Railway
East Midland Railwayは、11年続いた前身のEast Mdiland Trainsの路線や車両を引き継ぎ、2019年8月から運行を開始しました。発足時点では、EMT時代から在籍していたVP185エンジン搭載車と、Grand Centralから移籍した編成が所属していました。
2020年を最後に、VP185エンジンを搭載した車両が営業運行から引退。またGrand CentralのHSTも、Class 180に置き換えられ引退となりました。
2021年現在は、LNERからの転属車が運行されています。この赤いHSTは、かつてEast Coast Main Lineを走り、ロンドン発着の都市間列車として活躍しました。SSのように、客車6両で運行されているようです。この車両はバリアフリー法に適応していないため、運輸省から特別認可を受け運行しています。Midland Main Lineの電化区間延伸後、捻出された気動車によって置き換えとなる予定です。
Others
Lomotive Service Limited
LSLは、SLやディーゼル機関車のチャーター列車を運行する会社です。元EMR、GWRのHSTを、かつての豪華列車であるBlue Pullman仕様へと改装しました。3つ目だったライトケースを交換され、窓上にもライトが増設されたのも特徴です。
活躍の場を変わりつつも、まだまだHSTの元気な姿を見ることができそうです。
お読みいただきありがとうございました。